拳道in中州(2) | 炎の人生劇場

拳道in中州(2)

発情中のK君と電池切れのA君を前に、しばし呆然で立ち尽くすボク・・・
_| ̄|○


がんばれオレ!!

早朝から勃起してる場合じゃないぞ


何はともあれ、早く帰らないと仕事の時間が迫っています。

この頃はまだ『代行運転サービス』が今ほどメジャーでは無かったので、当然ボクが運転して帰るつもりでした。

幸い、キーは挿したままだったので、アホな二人を尻目にエンジンをかけます。

運転席.jpg

薄暗い車内に、インジゲーターパネルの明かりが浮かびあがり、僕の顔をぼんやり照らします。

当時、ボクの愛車はベンツSクラス(自転車)だったので、久々の運転に少々びびり気味。
それでなくとも、人の車のハンドルを握るのは緊張する物です。

隣でスヤスヤ眠るA君は一向に起きる気配はありません。

K君は・・・


ホステスさん「あ・・・あん・・・」



さぁ、出発です(泣)



仕打ちとも思える車内の空気に涙しながら、ゆっくりとアクセルを踏み込みました。。

コインパーキングの料金支払機に駐車券を滑り込ませます。

駐車代は・・・
なんと2800円!!( ;゚д゚)


中洲のコインパーキングの相場は20分で100円。

よく考えてみたら、オカマバーから朝方の今の時間までずっと駐車したままだったのです。

かなりの額になってしまいましたが、仕方ありません。
みんなで割り勘すればなんとか・・・


A君「くかぁ~~~ピヨピヨピヨ・・・(´ρ`)」

ホステスさん「あん・・ダメって・・・イヤ・・」


私が払わさせて頂きます・゚・(ノД`)



ボク「とりあえず地元方面に帰りますよ!」


なぜか独り言のように響くボクの声。
ホステスさんも連れて帰っていいのでしょうか?

ある種、禁断のシチュエーションに、
ボクのハートはみじん切り状態です。


K君の執拗とも思えるエロ攻撃に、最初は乗り気だったホステスさんも次第に抵抗を始めました。


女「もう、ダメって。こんなとこじゃイヤ。」

K「いいやんか!オッパイ見せろ!」

女「もう!オッパイとか言わんでよ!」

K「いいったい!聞こえてないって!」



すまん、ビンビンなんだが(大泣)


あまりにもしつこいK君に、とうとうホステスさんは怒りはじめました。


女「もう!いいかげん降ろしてよ!あたし帰る!!」


この一言にK君の機嫌は一気に怒りモードへと移行します。


K君「おい!スウェッツ!!車止めろ!!」



突然のK君の怒号に、ボクは慌てて車を歩道へと寄せます。


K君は、あからさまに不機嫌な様子でホステスさんと歩道に降り、道端で何やら言い争ってます。

ボクは二人にバレないように助手席側のパワーウィンドウを開けてみました。

するとホステスさんは大声で「最低!!」と叫んでどこかへと走り去ってゆきました。

遠くに見えなくなってゆくホステスさんに向かってK君が放った言葉・・・


K君「お前がアホじゃボケ!この貧乳が!!


K君はそう叫んだあと、再び後部座席に陣取り一言・・


K君「出せ。」


ハイ、社長(TдT)



ボクは半泣きで再発進します。


K君は、さっきの事がよほど頭に来たのか、自分の車なのにシートやドアを殴っております。(´Д`lll)

K君は結婚した現在でこそ角が取れて丸くなってはいますが、若かりし頃は、地元でもそれはそれは有名な暴れん坊だったのでありまして、小学校からの付き合いのボクは数々のバイオレンスな現場を目の当たりにしてまいりました。
そのたびに思ったものです。

あぁ・・・お友達で良かったと・・(T▽T)


このまま無事に何事も無く帰れればいいのですが・・・。



そんな恐怖にも似た想いに駆られていた時です。

近道をしようと入り込んだ細い路地に差し掛かったところ、一台のタクシーと鉢合わせになってしまいました。

車が一台分やっと通れるほどの細い道で、すれ違うなどまず無理です。
標識など何も無い道路だったので、どちらかの車が後退せねばなりません。

トラブル嫌いなボクは、すぐさまシフトレバーを『R』に入れ、後ろへと進もうとしたのですが、K君なぜかこれが気に入らなかった様子でございます。


K君「退くな!進まんや!!行け、行け!」


そんな行け行けって・・・(´Д`lll)

タクシーはボクのさっきの仕草を察したのか、グイグイ前進してきます。

K君はそんなタクシーの態度に、さらに怒りが増したのか、窓から顔を出して「さがらんやボケ!!」とドスの効いた声で威嚇しています。

ボクはただならぬ雰囲気にあせってしまい、ただでさえ狭い道幅もあって混乱してしまいました。

躊躇しているボクの様子が気に入らないのか、K君は強引に運転席に身を乗り出して何回もクラクションを鳴らし続けます。


まずい状態です。

タクシーが引き下がらなければ、K君は今にも車外に飛び出して行きそうな勢いです。



と、その時でした。



ボクの視界に突然、戦慄の光景が飛び込んで来ました!


クマです・・クマが見えるとです!!


それは、これから起こる恐怖の前触れでした・・・。

(((( ;゚д゚)))アワワワワ



つづく






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