拳道in中州(3)
クマの正体・・・。
もちろん本物のクマがいたわけじゃございません。
クマのごとし風体の男がいたのです。
タクシーの陰になっていてちらりとしか見えませんでしたが、一瞬でも強烈なインパクトを放つクマ。
ウエーブのかかった肩下まで伸びた茶髪。
ダブルの紫色したスーツがはち切れんばかりに突き出した腹。
こちらをにらみ付ける鋭い眼光の下には毛むくじゃらの黒いヒゲ。
あきらかにカタギの人間ではありません。
クマはちょうど携帯電話で誰かと話している最中だったのか、耳元に手をやりながらボクたちの方をにらんでいました。
何か非常に胸騒ぎがいたします。
ボクはヒートアップするK君を静止させなければと、強い衝動に駆られました。
クラクションを鳴らし続けた後、またウインドウ越しに叫び声をあげているK君を止めようと後部座席に振り返ろうとした時でした。
クマ「ってんじゃねーぞゴルァァァァ!!」
辺り一帯に響き渡りそうな凄まじい雄叫びをあげたかと思うと、クマは持っていた携帯電話を物凄い勢いで地面に叩き付けたのです。
携帯が砕ける音が、こちらにも聞こえました。
と、その瞬間
「オラァァァァ!!!」
まるで携帯の砕ける音が合図だったこの様に、信じられない数の人間が、タクシーの死角から叫びながら大挙して押し寄せたのです。
ざっと確認しただけでも、20人は軽く超えていました。
上下スウェットの金髪頭や、ド派手な柄のシャツにサングラスした人とか、
いわゆるチンピラの方々です。
さすがにK君もその数に驚いたのか、
K君「窓閉めろ!!早く早く!!」
と、あせった表情で車内の僕らに言いました。
言われなくても、閉めますよ!(((( ;゚д゚)))アワワワワ
ボクはすかさず運転席のドアに付いているウインドウ開閉ボタンを押したのです!!
ウイーン・・・。
サイドミラーを閉じてしまいました(泣)
慌てている時の人間の行動がいかに不確かな物か。
危うくワイパーまで動かしそうな勢いでしたが、何とか運転席の窓は閉めることが出来ました。
とりあえず囲まれる前に間に合って良かっ・・・
A君側の窓がまだ開いています(*゚Д`;)
この緊急を要する事態に、A君はスヤスヤ夢の中に旅立ったままだったのです。
とっさにK君が叫びました。
K君「バカ!!運転席から閉めれるやろうが!!」
この言葉にハッと我に返りました。
そうです、車内の窓やロック関係の操作系は全部運転席ドア集合しているのを忘れていました!
ボクは激しい動揺を必死に抑え、K君に言われた通りすぐさま助手席側のウインドウ開閉ボタンに震える手を伸ばしました!!
ウイーン・・・。
K君「アホ!!開いてどうするとや!」
やってしまいました。
ボクはあまりの切迫した状況に、極度の緊張からか操作を誤り、K君がせっかく閉じたはずの後部座席のウインドウを再び開いてしまったのです。
_| ̄|○
時すでに遅し。
野獣と化した暴徒は、次々と僕らの車を取り囲み、開いたままのウインドウからA君・K君の両名を引きずり出しています。
流れ的にボクの行動は、
方々の手助けをした形です(。´Д⊂)
まるで暴れ馬のようにジタバタと動くK君の両足が、スポンッ!と窓から消えた様。
夢の国から突然むなぐらをつかまれ現実世界とともに車外に引きずり出されたA君の表情。
今でも鮮明に覚えている、
最凶のシーンです。(´Д`lll)
そして、暴徒の毒牙は当然ボクの身にも降りかかってきたのでした・・・。
つづく
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もちろん本物のクマがいたわけじゃございません。
クマのごとし風体の男がいたのです。
タクシーの陰になっていてちらりとしか見えませんでしたが、一瞬でも強烈なインパクトを放つクマ。
ウエーブのかかった肩下まで伸びた茶髪。
ダブルの紫色したスーツがはち切れんばかりに突き出した腹。
こちらをにらみ付ける鋭い眼光の下には毛むくじゃらの黒いヒゲ。
あきらかにカタギの人間ではありません。
クマはちょうど携帯電話で誰かと話している最中だったのか、耳元に手をやりながらボクたちの方をにらんでいました。
何か非常に胸騒ぎがいたします。
ボクはヒートアップするK君を静止させなければと、強い衝動に駆られました。
クラクションを鳴らし続けた後、またウインドウ越しに叫び声をあげているK君を止めようと後部座席に振り返ろうとした時でした。
クマ「ってんじゃねーぞゴルァァァァ!!」
辺り一帯に響き渡りそうな凄まじい雄叫びをあげたかと思うと、クマは持っていた携帯電話を物凄い勢いで地面に叩き付けたのです。
携帯が砕ける音が、こちらにも聞こえました。
と、その瞬間
「オラァァァァ!!!」
まるで携帯の砕ける音が合図だったこの様に、信じられない数の人間が、タクシーの死角から叫びながら大挙して押し寄せたのです。
ざっと確認しただけでも、20人は軽く超えていました。
上下スウェットの金髪頭や、ド派手な柄のシャツにサングラスした人とか、
いわゆるチンピラの方々です。
さすがにK君もその数に驚いたのか、
K君「窓閉めろ!!早く早く!!」
と、あせった表情で車内の僕らに言いました。
言われなくても、閉めますよ!(((( ;゚д゚)))アワワワワ
ボクはすかさず運転席のドアに付いているウインドウ開閉ボタンを押したのです!!
ウイーン・・・。
サイドミラーを閉じてしまいました(泣)
慌てている時の人間の行動がいかに不確かな物か。
危うくワイパーまで動かしそうな勢いでしたが、何とか運転席の窓は閉めることが出来ました。
とりあえず囲まれる前に間に合って良かっ・・・
A君側の窓がまだ開いています(*゚Д`;)
この緊急を要する事態に、A君はスヤスヤ夢の中に旅立ったままだったのです。
とっさにK君が叫びました。
K君「バカ!!運転席から閉めれるやろうが!!」
この言葉にハッと我に返りました。
そうです、車内の窓やロック関係の操作系は全部運転席ドア集合しているのを忘れていました!
ボクは激しい動揺を必死に抑え、K君に言われた通りすぐさま助手席側のウインドウ開閉ボタンに震える手を伸ばしました!!
ウイーン・・・。
K君「アホ!!開いてどうするとや!」
やってしまいました。
ボクはあまりの切迫した状況に、極度の緊張からか操作を誤り、K君がせっかく閉じたはずの後部座席のウインドウを再び開いてしまったのです。
_| ̄|○
時すでに遅し。
野獣と化した暴徒は、次々と僕らの車を取り囲み、開いたままのウインドウからA君・K君の両名を引きずり出しています。
流れ的にボクの行動は、
方々の手助けをした形です(。´Д⊂)
まるで暴れ馬のようにジタバタと動くK君の両足が、スポンッ!と窓から消えた様。
夢の国から突然むなぐらをつかまれ現実世界とともに車外に引きずり出されたA君の表情。
今でも鮮明に覚えている、
最凶のシーンです。(´Д`lll)
そして、暴徒の毒牙は当然ボクの身にも降りかかってきたのでした・・・。
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