拳道in中洲(8) | 炎の人生劇場

拳道in中洲(8)

目玉に臨戦態勢を敷かれ怯えるA君。

その表情は悲しみというよりあきらめといった様相であります。

脅しの効かないK君に対して、見せしめの処刑にさらされようとしているA君を救う事は出来ないのでしょうか!?



ボク「・・・・・。」



まったく身動き出来ません!(´Д`lll)

人間は本当の恐怖に遭遇するとこうなるのかと情けない思いです。

リミッターの切れたトランス状態のK君に期待出来ない今、A君を救えるのはボクしか残っていないはずなのですが・・・。


と、その時でした。




A君「おいK!お前、もう
   『星野ひかる』貸さんぜ!!



その瞬間、震える涙声のA君の叫びが、K君の潜在意識を覚醒させたのです。

そう、それは必然であったのかも知れません。

当時の僕らにとって『星野ひかる』の名は、ある種の友情の証だったのです。


 

ひかる.jpg


※『星野ひかる』スペック

90年代初頭、そのあまりの美少女さゆえに世の男性のハートをつかんで離さなかった伝説のAV女優。人気絶頂期にも関わらず、わずか数本の出演で親バレ引退という儚い散り方が伝説に拍車をかけた。




K君は、あきらかに動揺していました。




K君「ちょっ!?、約束したやんか!( ;゚д゚)


さっきまでの鬼のような形相がウソみたいにうろたえるK君。


当時、アダルトビデオを借りる度胸も購入する財力も持ち合わせていなかった僕らにとって、A君の『AVプレミアムコレクション』の収集癖(入手経路不明)は、まさに神の成せる技だったと言えます。

そのA君にレンタルを拒まれる事は、その後のAVライフの終焉という最も避けたい事態であり、憧れの『星野ひかる』作品ならなおさらなのです。




A君「助けてくれるなら貸してやる!!(TдT)」



A君は必死でした。
必死だったからこそ、K君の潜在意識に直接働きかける叫びを発したんだと思います。


そんな一連の二人のやり取りに、目玉は顔を真っ赤にして大声で言いました。




目玉「おどれら、何わけのわからん事言っとるとや!!状況わかっとんのか!!」




その瞬間、ボクは『神の領域の速さ』を目にしたのです。


.....Speed of god


数人の若衆に取り押さえられていたはずのK君は、思い切りえび反りになったかと思うと、右足のかかとを若衆の一人の後頭部に叩き付け、他の二人がひるんだ所へ固められていた両腕を振り解き、素早く立ち上がったかと思ったら、
飛び回し蹴りで二人いっぺんに撃破したのです!!

(*゚Д`;)スゲー

はっきり言ってそれはもう、ジャッキーチェンの映画など比べようもないほどの華麗な動きでした。

その場に居た人間全員があっけに取られていました。

倒れこむ3人の若衆に追い討ちの顔面キックを浴びせ、物も言わず凄まじいスピードで、A君を羽交い絞めにしている目玉に急行し、なんと、

ジャンピング膝蹴りを目玉の顔面にクリーンヒットさせたのです!!


とんでもなく飛びました。
足先じゃなく、ヒザですよ!?( ;゚д゚)


目玉の意識は吹っ飛びました。
白目をむいて地面に崩れ落ちる目玉。

絶対、鼻が折れてました(((( ;゚д゚)))アワワワワ


正義の味方はテレビの中だけじゃなかった!
現実にもいたんだ!!



ボクは興奮を抑えきれないでいました。


K君カッコ良すぎ!!(*゚Д`;)


目玉を撃破したK君はこちらに振り向き様に雄叫びを大空へ放ちました。




K君「ぬぉぉぉ!!ひかるぅぅぅ!!ヽ(`Д´)ノ



それは鬼神の目覚めでした。

完全に覚醒してしまったK君を止める術はありません。

彼の暴走は留まることを知らず、次々と構成員に襲いかかってゆくのです。



A君「うぉぉぉ!スウェッツ!!もう焼けクソじゃぁ!!」



A君も影響を受け覚醒したようです。


こうなったら、ボクも黙って見ているわけにはいきません。


正直ケンカなんて、
子供のころ友達とサザエさんの歌の歌詞で揉めた件以来の事であります。


ヤクザの群れに飛び込む子供たち・・・。




つづく




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