炎の修学旅行④ | 炎の人生劇場

炎の修学旅行④

まさに、コン・エアー(囚人護送機)の様な緊迫したフライトを終え、眼下に広がる南国の蒼い海原に、他の連中も興奮を隠しきれない様子。

当初はスキーに行けず、ふて腐れていた僕でしたが、次第に日本でも有数のリゾート地への期待感が膨らんでいました。


ハイビスカスの鮮烈な赤
真っ白な砂浜と青く染まる海


これを楽しまないと、はっきり言って損です。

さきほどは柔道教師に打たれましたが、そんな事でヘコんでいるようではこの学校ではやっていけません。


飛行機は次第に高度を下げ、着陸準備に移ります。


今度はに興奮しないよう注意です。


無事に着陸を果たし、機内では降り立った後、移動手段であるバスに乗り込むよう指示されました。


初飛行機の興奮は、いつしか沖縄の地への興奮へと変わっていたのです。


初日はホテルに向かう前に、いくつかの観光スポットを経由しました。


ひめゆりの塔とか沖縄戦跡国定公園なんかの平和や戦争に関するところへ行ったように記憶しています。


とても考えさせられる、有意義な場所ではあります。

しかし、僕らの学校になると少し異質です。('A`)





まず、例のチューリップ帽子の装備を強制され、


バスを降りたら基本的に一列縦隊。
(;´Д`)



非常に不気味な集団に見えたでしょう。




隊列を乱そうものなら、すぐさま引率教師が彼方からやってきて、

愛の鉄拳を頂きその場で正座。




それがどんなに人ごみであろうが、有名な地であろうが、


正座で罵倒されます。(´Д`lll)


学校の恥をさらすなと先生方はおっしゃってましたが、

行く先々での正座の方がよっぽど恥さらしなのではとみんな憤慨しておりました。


行軍じゃないんですから。


楽しい旅行のはずが、これじゃ自衛隊の演習です。(。´Д⊂)


しかも、大量のノッポさんらによる演習です。


これでは思い出もへったくれもあったもんじゃございません。

怨恨だけが残る初日でした・・・。



~その日の夜~



ホテルに戻った一行は、それぞれの部屋に荷物を置き、大広間へ夕食に集合するよう言い渡されました。


一部屋5~6人のキャパしか広さが無い部屋に、なぜか9人編成という中途半端な配置。


学校側の作為を感じずにはいられません。(`Д´)


大人の事情ってヤツでしょうか?


そんなタコ部屋に文句を言ってる暇も無く、急いで準備を終えると、すぐさま大広間に向かいます。

時間に遅れると、公開処刑されるからです。(;´Д`)


僕は大広間に急ぎ足で向かいながら、心の中で自分と葛藤していました。


これ・・何かの訓練?


大広間へ着くと、すでに半分くらいの生徒が姿勢良く席について、目の前の料理に目を奪われていました。

僕らも事前に説明であったように決められた席につき、緊張の面持ちで待機です。


こんな戦慄のディナーってありますか!?(´Д`lll)


みんなお腹が空いているのか、早く『いただきます』したくて素直に静観している様子。

しかし!!

学年主任の例の柔道教師が本日の総括をおっしゃっている最中、事件は起こりました。


柔道「コラァ!!今お前食ったやろうが!!


Σ(゚д゚lll)ガーンΣΣ(゚д゚lll)ガガーン!!


柔道教師の雄叫びに、みんなの表情が一斉に恐怖でゆがみます。


柔道の指差す先にみんなが見たものは・・・


震える指先でハシを持つ一匹の子羊でした。(;´Д`)


彼は自分のしでかした過ちにすぐさま気付きましたが、時すでに遅し。

別の教師に襟首をつかまれ、なぜか別室へ。


気持ちはわかります。

昼間の炎天下の移動はハードでした。

きっとお腹もペコペコだったのでしょう。

つい出来心でフライングしたのでしょう。


でも、今やる事ないじゃないの泣


別室で何が起こっているのか?


妖艶な宴?


彼が戻ってきたのは、約20分後でした。


その間、もちろん僕ら全員も待機です。(T▽T)

料理なんか、もう冷めきっちゃってます大泣


そして彼・・・泣いてました。('A`)


静かに席に戻り、同じテーブルの生徒らに肩をたたかれて慰められてました。
・゚・(ノД`)ヽ(゚Д゚ )


こうして、初日の夕食は柔道の合図で何とか迎えられました。



柔道「よーし、スタート!





競技かよ!


⊂(´Д`;⊂⌒`つ≡≡≡


つづく





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